【鋳造工学】鉄の種類と組織
鉄は大きく分けて3種類に分けることができます。それは純鉄・炭素鋼・鋳鉄です。
ではそれぞれ何が違うのかというと炭素の量が違うのです。
なぜ、炭素を入れるのか?という話は後々するとしてその3つの特徴とその組織をそれぞれ紹介していきたいと思います!!
●純鉄
炭素量0.02%以下のものを指す。
組織はα(フェライト)と呼ばれる組織で、光学顕微鏡では白く見えます。
この組織は延性に富んでおり、逆に硬さは柔らかいことが知られています。
●炭素鋼
炭素量0.02~2.14%のものを指す。
組織は白い部分のα(フェライト)と黒い部分のパーライトの二種類の組織になります。
パーライトはフェライトと比べると硬さが硬く、延性はフェライトより低いことが知られています。
下の写真は、右側になるにつれ炭素量が増加し、それに伴いパーライトの面積が大きくなっていてることがわかります。
●鋳鉄
炭素量2.14%以上のものを指す。
組織は黒い部分のパーライトと白い部分のセメンタイト(レデブライト)の二種類であることがわかります。
セメンタイトは硬くて脆いことが知られています。
また、下の写真のように網目状の組織になっているのにも理由があるのですがここでは省略します。
まとめ
鉄に炭素を入れると徐々に延性が失われ、逆に硬さが硬くなる(引張強さが増加する)!!
【鋳造工学】 鋳造とは??
鋳造って何??
第一回目の投稿としてまずは鋳造って何なのか?
から説明していこうと思います!!
『金属を融点以上に加熱し液体状態にし、その液体を金属・砂などで作られた空間に流し込んだ後、冷却し目的の形状を成型する加工方法のこと』です。
金属という条件を除外すれば、四角い穴に水を入れ、冷凍庫に入れて凍らせて四角い氷を得る、製氷作業や、プラスチックを成型する射出成型の技術と似ていますね!!
では、どんなものに使われているのかということを紹介します!!
修学旅行などで訪れたことがある人も多い奈良の大仏も鋳造技術で作られているんです!!1000年以上前に作られたものが現在も使われている加工法で作られてるのは何だか不思議ですね・・・
しかし!
鋳造の歴史は1000年や2000年という歴史ではないのです!!
なんと・・・紀元前4000年以上前から現在まで使われている人類最古の金属加工法なのです!!!
紀元前4000年だと日本にはまだ人間がいないですね。笑
もしかしたら、先祖の中に鋳造に携わっていたという人も意外と大勢いたりするのかもしれませんね。
6000年以上も使われているという点からも鋳造が優れた金属加工法であることがうかがえますね。
例えば、下の写真のような複雑な形状を切削加工や鍛造加工で製造することは困難ですよね(作れたとしても、数十種類以上の部品を組み合わせる必要がありますよね。)
鋳造だとこれを一発で作れる!!!ところが最大の長所だと私思っています。
では、全部、金属は鋳造で成型すればいいんじゃないかと思うかもしれませんが長所があれば短所もあるのです。その短所を補うために、様々な鋳造方法が確立されていたり、鋳造法案(どこから金属を流し込むのか?や冷却速度をコントロールしたり)が考えられているのです。また、使う用途によって金属の種類を変えたりしているのです。
それは詳しく後々紹介していきます!!!
ブログはじめました!!!
勉強したのに忘れる・・・
読んだのに忘れる・・・
その対策として、やっぱり、人に伝えることで知識が定着するんじゃないか??ということでブログ投稿を始めてみることにしました!!(今はコロナウイルスの影響ですることがないですしね。泣)
投稿内容は主に読んだ本の概要&大学院で専攻している鋳鉄材料と鋳造材料について投稿していこうと思ってます。
たぶん、材料のことは興味のある人は、ほとんどいないと思うけど、投稿することで定着した知識を使って学部生に魅了や知識を伝えれたらと思ってます!!
本の紹介は興味がある人がいるかもしれませんね・・・
まずは週1回以上、投稿することを目標に頑張ろうと思います!!