【鋳造工学】鉄の種類と組織
鉄は大きく分けて3種類に分けることができます。それは純鉄・炭素鋼・鋳鉄です。
ではそれぞれ何が違うのかというと炭素の量が違うのです。
なぜ、炭素を入れるのか?という話は後々するとしてその3つの特徴とその組織をそれぞれ紹介していきたいと思います!!
●純鉄
炭素量0.02%以下のものを指す。
組織はα(フェライト)と呼ばれる組織で、光学顕微鏡では白く見えます。
この組織は延性に富んでおり、逆に硬さは柔らかいことが知られています。
●炭素鋼
炭素量0.02~2.14%のものを指す。
組織は白い部分のα(フェライト)と黒い部分のパーライトの二種類の組織になります。
パーライトはフェライトと比べると硬さが硬く、延性はフェライトより低いことが知られています。
下の写真は、右側になるにつれ炭素量が増加し、それに伴いパーライトの面積が大きくなっていてることがわかります。
●鋳鉄
炭素量2.14%以上のものを指す。
組織は黒い部分のパーライトと白い部分のセメンタイト(レデブライト)の二種類であることがわかります。
セメンタイトは硬くて脆いことが知られています。
また、下の写真のように網目状の組織になっているのにも理由があるのですがここでは省略します。
まとめ
鉄に炭素を入れると徐々に延性が失われ、逆に硬さが硬くなる(引張強さが増加する)!!